彼と知り合ったSNSは、随分前に登録していて、今となっては出会い系目的で使っている人の方が多いようだけれど、友達探しのつもりで当時のわたしは登録した。
登録したのは約3年前くらいで、同じ様な境遇の人だったり、わたしのことを全く知らない第3者なら、悩みも話しやすいし、自分で友達を選べるわけだから、自分にとって共感してくれたり、その場だけでも傷を癒してもらえる、そんな都合のよい存在を探す、そんな目的だった。
そんな中で、同じ境遇の男性と友達になった。
半年はSNSの中だけでのやりとり。そして、その後の信頼もあり、LINEも交換し、支障がない範囲でたまに連絡をしたり、お互いの話をする仲になった。
元々、学生時代から男友達も割と多い方だったし、その友達とはお互いの悩みが子どもが出来ないということもあり、いわゆる身体の関係は一切持たず、約2年間、お互いの悩みを話し共感するという淡白だけど、その当時のわたしにはすごく救われた存在だった。
わたしとその友達は、自分達の身体が原因で子どもが出来なかったから。
まわりの女友達で同じ境遇の子は誰一人としていなかったし、まわりにはまだ夫婦の時間を大切にしたいとか、仕事が好きとか、授かりものだからと言って強がってヘラヘラしていたし。
友達の中で1番に結婚していたから、焦りはとてもあった。
まわりは授かり婚や、結婚して1年以内には子どもが出来ていてから。
すぐに出来るよ〜〜っていう、心無い一言にとても傷ついて友達とも少し距離を置いていたのもこの時期かな。
仕事柄、土日祝日、お盆暮れ正月も仕事があったし、基本的に休みが友達と合う事も少なくそれはそれで楽だった。
何人かには病院に通っていたことも言っていたけれど、内容を話すものでもないし、通っていた人にしかわからない部分もあるから、友達もへぇ〜そうなんだ、大変だねくらいな軽い感じで思われていた。
だから、同性ではなく異性で同じ境遇の友達になんでも話せてとても楽だった。
辛さを共有できたから。
次第に、その友達との仕事終わりにご飯なども食べるようになって。
友達はいよいよ、奥様と話をして子どもを諦めることにしたと言われた。
そこから、少しずつ友達の様子も変わり、わたしに身体を求めるような雰囲気を出すようになったのがわかってきた。
流石にそれはないなと思って、さりげなく距離を置き始め、連絡頻度を減らした。
はっきり、身体の関係はないからと伝えていて、職場とか名前も知っていたけれど、所詮は知らない人で男性だったから、何かあったからでは怖いなという思いもあった。
子どもがいなかったからこそ、旦那とはとても仲良かったし、大好きだったから、そこの一線は絶対に越えるつもりはなかったので。
仕事柄、夜いないことも日常茶飯事だったし、普通の夫婦より一緒にいる時間は格段に少なかった。
だからこそ、一緒にいるときは仲良くいれたんだと思う。
人によっては男性とご飯に行くだけで、ふしだらだとか言う人もいるけれど、学生時代の男友達とは普通にご飯も行くし、旦那も知っているので、やましいことだとは思ったことはない。
たぶん、それはわたしと友達に一切の恋愛感情がなかったから言えたことなんだと思う。
人の価値観で左右するものだから、なんとも言えないし、どちらか一方にでも恋愛感情がある時点でアウトだとは思うけれど。
話は逸れたが、その友達と距離を置き、また誰かに自分のことを共感してもらえるような友達を探そうと思って、ひさびさにそのSNSを開いた。
そこで友達申請をしてくれて出会ったのが、わたしにとって忘れられない存在になった彼だった。
長くなったので続きは後で書こう。